イギリスがEU(European Union : 欧州連合)からの離脱を決定したのがニュースで報じられたのが6月24日の午後でした。
その後連日のように賑わうニュースとなっており、政治経済にあまり関心の無い方でも、いったEU離脱とは何か、なぜ離脱するのかという事について興味を持っていると思います。
そんな人のためにEU離脱についてフジテレビの風間氏が、6月26日放送の「ワイドナショー」で、次のように分かりやすく簡単に説明してくれました。
イギリスという奥さんがEUという旦那さんに愛想を尽かして「もう別れます」と言ったのが、EU離脱という今回の国民投票の結果です。
EUとは?
EUとは、第2次世界大戦で欧州各国が経済的にも物理的にも多大な被害をこうむった事を反省し、ヨーロッパ各国を1つのまとまりとして戦争をせずに経済的にも利益を得ようというコンセプトの下に発足した、ヨーロッパの地域統合体の事です。
メリットとしては
- EU加盟国内では空港等の関税が廃止され、自由に物品の持ち込み、持ち出しを行う事ができる。
- EU加盟国内ではパスポート審査が不要になり、日本国内で都道府県間を当たり前に行き来する事が出来るのと同じように、加盟国内を自由に往来する事ができる。
- 小さな国でもEUという看板のおかげで、大国と対等な立場になる事ができる
デメリットは
- 自由に物品の流通ができるゆえ、違法な物が簡単にEU加盟国内に出回る。
- 自由に人が往来できるので、犯罪者や移民ががEU加盟国内全域を自由に移動できる。
- 加盟国内に経済格差がある場合は、平等性を重視すると豊かな国への負担が大きくなる
- EUの決まりごとに対して、加盟国は自国の主張を却下せざるをえない場合がある
といった事が考えられます。
私たち日本人が形成する各種団体が「○○協会」といったものに加盟した時にも、こういったメリット・デメリットが発生するので、規模の差があれど似たようなものです。
EUを離脱した理由
風間氏が簡単に説明してくれたEU離脱とは、冒頭で述べたように、イギリスという妻がEUという夫に愛想尽かしして「もう別れます」と言ったようなものです。
夫が「ちょっと待ってくれ」と引き止めない事に関しては、離婚宣告をされた時に「分かった」という決め事があるので、離婚を引き止めたりはしないのです。
そもそもEUを離脱するというケースは今回のイギリスが初めてなので、離脱や復帰といった事に関しての取り決め自体が無いというのが現状です。
イギリスがEUを離脱した理由としては、下記のようにわかりやすく説明してくれました。
この旦那さんと一緒になってから、見た事ない外国人がよく家に来るのよね。
いつの間にか家の中に上がり込んだりしているのよね。また、旦那さんの言う事を聞いていると、お風呂の温度はいつも43度じゃなきゃ駄目とか色々言われてちょっと辛い。
で、もう駄目だから離婚しようと決めたのが、今回のEU離脱です。
EU離脱までは最低2年必要
まさに前述したデメリットが問題となっているのです。
移民や犯罪者が勝手に家(イギリス)の中に入ってきたり、
旦那に風呂の温度について制約されたり(EUの決まりごと)と、
誇り高き奥さん(大英帝国)はとても我慢できるものではないのです。
EU離脱派は今は歓喜しているでしょうが、EUからの離脱には条約の整理も含めて最低でも2年はかかると言われていますので、その間に世論がどう変わるかは分かりません。
残留派が多数になる可能性も十分ありえるのです。
イギリスというのは
- イングランド
- スコットランド
- 北アイルランド
- ウェールズ
という国の塊ですから、それがさらにEUという塊となると、自分達のアイデンティティーが失われてくるので、独立したいという流れが起こるのは至極当然なのかもしれません。