体温の低下は美容や健康の大敵ですが、冬はどうしても体が冷えてしまいます。
その対処方法のひとつとして、体を温める作用があると言われている飲み物を摂取する事です。
代表的なものに
- 生姜湯
- ココア
- 紅茶(ホットティー)
- ウォッカ
といった物が体を温めると考えられますが、どの程度の効果があるかは、はっきりとは分かりません。
しかし2016年11月6日放送の「アッコにおまかせ」では、サーモグラフィーを使用した科学的な計測が行われ、体を最も温める飲み物は紅茶(ホットティー)という事が証明されたのです。
基準となる生姜湯のポカポカ度は90
体を温める効果の測定方法は、芸人・永野が水風呂に入り体を十分に冷やし、その後「生姜湯」「ココア」「紅茶」「ウォッカ」を飲んで体温がどう変化するかをサーモグラフィーで20分間計測し、そして循環器系内科の丸茂恒二医師が分析して決定します。
まずは基準となる生姜湯の効果を測定しました。
生姜に含まれる「ショウガオール」という成分が血行を良くし、体をポカポカに温める効果があるのです。
生姜湯を飲んだ20分後のサーモグラフィーではオレンジや赤色の部分が多く「ポカポカ度」を数値で表すと「90」と、かなり高得点となりました。
この生姜湯のポカポカ度が基準になります。
ココアのポカポカ度は80
次にココアの温め効果を測定しました。
水風呂から出た直後の永野の体はサーモグラフィーでは真っ青でした。
その状態で温かいココアを飲むと、飲んだ直後には少し温まっているのが確認できました。
5分後には顔や首回りに温度上昇が見られ、その後もずっと温度上昇は続き、20分間ずっと体温が上昇する結果になったのです。
丸茂先生によると、ココアが体を温める理由はココアに含まれるポリフェノールという成分が代謝を活発にするので熱産生量が高まり、それによって体が温まるとのことです。
ちなみにココアは温まり方は緩やかですが温かさが長く持続し、40分後も温かい状態なのが確認できました。
丸茂先生によるとココアのポカポカ度は80で、惜しくもしょうが湯には及ばすでした。
紅茶のポカポカ度は100
続いては紅茶(ホットティー)です。
紅茶は飲んだ直後は比較的ゆっくり温まるのですが、5分後にはサーモグラフィーで顔が赤くなっていたのです。
その後も手足が温かくなり20分後の時点では、しょうが湯の20分後の時点よりも明らかに体温が高いのが確認できました。
紅茶は茶葉を発酵させた発酵食品なので、体を温める効果が高いと丸茂先生は語りました。
発酵食品に含まれる酵素の働きで血液がサラサラになり血行が良くなるので、手足の末端まで熱がいきやすくなるのです。
さらにレモンには新陳代謝を高める効果があるので、紅茶にレモンを入れるとさらに効果的です。
このような理由で、ホット紅茶のポカポカ度は100です。
ウォッカは30
ロシア等の寒い地域の人が飲んでいるウォッカには体を温める効果があると思われていますが、実はそうではないのです。
飲んだ直後にはアルコールの影響で血行が良くなり、体温は一時的に上昇します。
しかし10分後には体温がじょじょに下がり、20分後には飲んだ直後よりも体温が低くなるのがサーモグラフィーで確認できたのです。
ウォッカは麦が原料で利尿作用が非常に強いために体温を下げると丸茂医師は語りました。
麦には利尿作用の強いカリウムが含まれているので、排出して体温を下げようとする機能が活発になり、結果的に体温が下がってしまうのです。
ビールやウィスキーも麦でできているので、同様に体温を下げてしまうのです。
飲んだ直後しか温まらず、20分後には飲んだ直後より体温が下がってしまうウォッカのポカポカ度は30という結果になりました。
紅茶・しょうが湯・ココアならどれでもOK
このように科学的に検証された事により、非常に有意義な放送となりました。
紅茶(ホットティー)にレモンを入れるのが最高となったのですが、同じものばかり飲んでいては飽きるし、体にも多少は悪い影響が出るかもしれません。
なのでココアやしょうが湯も併用しつつ、極寒の時には切り札として紅茶を摂取するというバランスの良い飲み方がいいでしょう。