トリートメントの役目というのは、髪の毛内部に栄養分を届ける事によって、ドライヤー等で毛髪が受けたダメージを回復させる事です。
その役目からして、成分を全て洗い流さないで、少しは残すというのが正しい使い方とおもわれがちです。
実際20~30年前位のファッション雑誌ではその様に書かれていました。
ただ、現在のトリートメントの正しい使い方はしっかりと「洗い流す」のが正解だと、ヘア&メイク・アーティストの山本浩未(やまもとひろみ)さんはおっしゃいます。
トリートメントが出てきた時期と理由
1964年生まれの山本浩未さんがハイティーンの頃であった1980年代前半は、松田聖子がアイドルとして絶頂期で、聖子ちゃんカットが流行っていました。
聖子ちゃんカットを実現するために女の子達がドライヤーを積極的に使用するようになった結果、枝毛が多発する様になったのです。
それまでの自然乾燥メインの時代には、あまり髪の毛のダメージというものがありませんでした。
その頃からパーマやドライヤーのブローによる毛髪へのダメージが色々と言われる様になり、トリートメントというものが出てきたのです。
当時のトリートメントはあまり洗い流さなかった
とはいえ、出てきたばかりのトリートメントゆえ、今の時代に比べてると品質が劣ったのは当然で、決して満足度が高いわけではありませんでした。
それゆえたっぷりと使用して、あまり洗い流さないで髪の毛をしっとりとさせてダメージを回復させるという考えだったのです。
その頃からトリートメントを使っている人は、今もあまり洗い流さないという使い方をしているのです。
現代のトリートメントの品質は非常に良い
ただ今のトリートメントの品質は非常に良くなっていて、軽さを出しつつも傷みの回復はしっかりと行えるという、昔とは比べ物にならなくなっています。
なのでしっかりと洗い流す方が艶もボリュームも出ます。
年齢を重ねるとボリュームが減少するので、特に大人の女性は十分洗い流す事が推奨されます。
むしろよく洗い流さないと、においの元や頭皮の痒みとなりますので。
おすすめのトリートメントの使い方
前述の様に大人の女性は頭髪のケアをしつつボリュームを出したいもの。
そのためのおすすめのトリートメントの使い方は、毛先から付ける事です。
毛先から付ける事によって、1番ダメージケアしたい毛先にたっぷりと付きますし、根元に近くなるにつれてトリートメントの量が少なくなるので根元のボリュームを損ねる事がありません。
新しい知識を常に取り入れる山本浩未さん
山本浩未さんから語られた今のトリートメントの使い方は、この様十分洗い流すのが正解という事になります。
ある程度年齢のいった方は今でも、昔ながらの全部は洗い流さないという使い方をしている場合が多い事でしょう。
人は昔に仕込んだ情報のまま年齢を重ねてしまう事が多々あります。
ただ技術や知識というのは常に進化しているのです。
山本浩未さんのような柔軟な姿勢を見習う事が大切だと思います。
なにせ女の命ともいうべき髪の毛に関する事ですから。