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夏目雅子はエイズ(HIV)ではなく白血病(HTLV-1)で亡くなったので誤解無きよう

若くして病に倒れ亡くなった方というのは、特に心に残るものです。
日本の女優の中では夏目雅子(なつめまさこ)さんがその代表的な存在でしょう。

ドラマ「西遊記」といえば2006年に香取慎吾が主演したものが記憶に新しいですが、元々は1978年に堺正章が主演していたのです。
その中で三蔵法師役を演じたのが当時20歳だった夏目雅子さんで、顔及び頭の形が整っているので坊主頭でも美しかったものです。

そんな夏目雅子は1985年9月11日に27歳の若さで病気で亡くなったのです。
病名は「急性骨髄性白血病」であり、決してエイズではありません。

ネット上ではエイズと言われたりしていますが、その理由はウイルス名が似ているからだと思われます。

エイズはHIVウイルス、白血病はHTLV-1ウイルス

AIDS(エイズ:後天性免疫不全症候群)というのは、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が引き起こす事はかなり有名でしょう。

それに対してATL(成人T細胞性白血病)を発症させるHTLV-1というのはほとんど知られていないでしょう。
HTLV-1 とは「Human T-cell Leukemia Virus Type 1」の略です。

HTLV-1に犯されて白血病になった場合は、体の状態が急激に悪化し、半数が半年以内に、残りも2年以内に亡くなります。

夏目雅子も入院後7ヶ月も経たないうちに亡くなりました。

また、本田美奈子も白血病と診断されてから10ヶ月経たないうちに亡くなっています。

当時はエイズを発症した患者の寿命を延ばす技術が今より劣っていたとはいえ、そこまで急速に悪化して亡くなるケースは考えられません。

この様な理由から夏目雅子さんもエイズではなかったと断言してよいでしょう。

当時はエイズに対する偏見が今より強かった

エイズが世に知られる様になったのが80年代前半位だと記憶していますが、その頃は今よりも偏見が強く、まるで腫れ物みたいな扱いでした。

1982年から連載された「みんなあげちゃう」という漫画では、顔中に湿疹が出て腫れ上がったキャラクターに対し周りの者が
「エイズだエイズだ」
「近寄るな」
と大騒ぎしていた記憶があります。

当時はインターネットなどありませんでしたが、テレビや雑誌で
「エイズは空気感染はしません。」
と報道されていたので、それを見た者は空気感染しないというのを知っていたのですが、見ていない人は当然知らなかったのです。

なので同漫画において、その様な表現がなされたのでしょう。

なにはともあれ当時に骨髄バンクがあれば、現在58歳の夏目雅子に会えたかもしれません。

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