2020年の東京オリンピック・パラリンピックのエンブレム問題が昨年2015年夏に大問題となりましたが、とうとう2016年4月25日に決定しました。
採用されたのは東京都内在住のデザイナー・野老朝雄(ところあさお)氏がデザインした「組市松紋」です。
読み方は「くみいちまつもん」です。
組市松紋とは何ぞや?と思って調べたのですが、そういった言葉自体がWikiにも見つかりませんでした。
それもそのはず組市松紋とは今回のエンブレムに名づけられた固有名詞だったからです。
「ひろし」や「かずこ」といった人の名前が辞書に載っていないのと同じですね。
組市松紋とは市松模様を表したもの
組市松紋の事を説明する前に、市松模様(いちまつもよう)の事を説明いたします。
市松模様とは、日本古来から存在する格子状の模様です。
正方形や長方形が交互に並んでいるのが市松模様です。
一言で言ってしまうと下記画像の様なチェック柄の事です。
市松模様をさらに分解して「市松とは何?」という所まで知ろうとするのはナンセンスです。
「市松模様」という一つの言葉として完成しているからです。
各角が90度で同じ大きさの正方形(長方形)が、上下左右に綺麗にならんだ市松模様は、江戸時代に流行しました。
今回エンブレムに採用されたA案は、市松模様に日本の伝統である藍染の藍色を使用し、多種の縦横比の藍色の長方形と、台形や三角形の白色部分を用いて、まるでミラーボールの様な綺麗な円形として形成されています。
このエンブレムに与えた固有名詞が「組市松紋」です。
組市松紋という言葉を分解してみる
組市松紋という言葉を強引に分解してみます。
「紋」とは模様を意味します。
という事は「組市松模様」と呼ぶ事も出来るでしょう。
なので
「市松模様を組んだ物」
となり、まさに今回のエンブレムにピッタリのネーミングです。
エンブレムのデザインセンスも素晴らしい事ながら、ネーミングのセンスもさすがと感服してしまいました。
この様に素晴らしい東京五輪の新エンブレムですが、4候補に絞られた段階で専門家には酷評されていました。
東京五輪エンブレム4候補は野老朝雄氏の組市松紋を含め全てdisられていた
も是非ご覧くださいませ。