怖い心不全ですが、発見の早さによって助かるか助からないかが別れます。
それゆえに、違和感のある前兆を見逃さない事が非常に大事になります。
2017年12月8日に虚血性心不全で亡くなった野村沙知代さんには、明らかに心不全の前触れと思われる症状がありました。
その詳しい症状が、2018年2月16日の「爆報!THEフライデー」で放送されましたので、紹介したいと思います。
2017年12月7日夜:いつも通り美味しく夕食をとる
野村沙知代さんは、亡くなる1ヶ月前の検診で何も異常が見られませんでした。
亡くなる前日の12月7日夜には、夫・野村克也さんと一緒にいつもの行きつけのホテルニューオータニ「SATSUKI」で美味しく夕食を食べ、まさに普段通りの生活をしていました。
そして帰宅後は、夫妻揃って同じ寝室で就寝します。
2017年12月8日朝:心臓がチクチクする
翌朝、沙知代婦人が「手を握って」と、ベッド越しに克也さんに話しかけます。
そのような言葉に違和感を感じながらも克也さんは手を握ります。
すると沙知代さんは
心臓がチクチクするの。
背中の左側をさすってください。
と克也さんに訴え、克也さんはそれに応えて背中の左側、つまり心臓の背面側をさすります。
14時8分:具合が悪くなる
同日13時にいつものようにお手伝いさんを迎えた沙知代さんは
「調子が悪いから休んでいるね」
とお手伝いさんに告げ、奥の部屋で横になりました。
約1時間後の14時8分にダイニングに現れテーブルについた沙知代さんですが、心臓を押さえて苦しそうにします。
お手伝いさんは「その時の沙知代さんは顔色が悪いというか白い顔をしていると思った」というくらい、顔色が悪かったのです。
お手伝いさんはすぐに別室にいた克也さんと、隣に住んでいる息子・克則さんの妻を呼びにいきました。
駆けつけた克也さんが「大丈夫か」と問いかけると「大丈夫よ」と答えたのですが、そのままテーブルに突っ伏し意識を無くしたのです。
すぐさま救急車で病院に搬送されたものの、意識が戻ることなく16時9分に息を引きとりました。
「虚血性心不全」家に居た段階で手遅れだった
前日には楽しくディナーを食した沙知代さんはこのように突然亡くなったわけですが、実は救急車で運ばれる前の家にいた段階で、手の施しようがないほど手遅れだったのです。
1ヶ月前の検診では何の異常も無かった沙知代さんは、一体何の病気で亡くなったかと「虚血性心不全(きょけつせいしんふぜん)」です。
心臓を動かす筋肉の血管に血栓ができ血液の流れが悪くなってしまい、次第に心臓の筋肉の動きが悪くなり、その結果全身に血液が運ばれなくなり、沙知代さんのように亡くなってしまう病気です。
この症状が出やすい条件としては
- 冬の寒い時期
- 高齢者
という事で、沙知代さんはまさにその条件に合致したのです。
心不全の前兆のうちの一つの症状が出ていた
沙知代さんの体は、虚血性心不全の前兆を感じていました。
それが前述した「心臓がチクチクと痛む」です。
この危険信号を察知したのが朝方ですが、そのまま在宅したいたため14時8分に倒れてしまいました。
症状が出た段階ですぐさま気付いていれば、5時間は早く病院に行けばはずですので、一命を取りとめた可能性も高かったことでしょう。
「家に居た段階で手の施しようがなかった」と前述したのは、こういう事です。
14時8分の段階では既に手遅れだったのです。
強い人も少しは弱音を
以上が「爆報!THEフライデー」で放送された内容です。
「ミッチー・サッチー騒動」に代表されるように、野村沙知代さんは強い人でした。
それゆえに心不全の前触れの症状が出ていても弱音を吐くこともなく、最後の言葉も「大丈夫よ」と気丈でした。
もし心臓に違和感を感じた段階で「病院に連れて行って」と野村克也さんに頼っていれば、おそらく現在も美味しくディナーを食べられていたでしょう。
2018年1月30日に亡くなった有賀さつきさんも、病気を告白することなく最後まで強い人でした。
このように、周りにこぼさずに自分の中に溜め込んでおく強い人に代わり、心不全の前兆の一つを紹介させてもらいました。
仕事で猛烈なストレスを感じるケースが多い方は、胃が痛くなったり重くなったりする事もあるので「またか」と思いスルーすると思います。
しかし心臓が痛くなるという症状はさすがに出ないと思いますので、それは非常に危険な状態という事で、常にチェックされるとよいと思います。