新型コロナウイルス対策の決定的療法や薬が見出されていない2020年4月現在ですが、コロナウイルスの震源地ともいえる中国から、明るい兆しとなるニュースが届きました。
とある薬を処方した感染者の90%以上に改善の症状が見られたとのことで「コロナウイルスの薬はあるの?」と不安を抱いている方にも朗報かもしれません。
この内容は、2020年4月3日発売の「FRIDAY 4月17日号」で報じられましたので、内容を要約して紹介したいと思います。
薬は薬でも漢方薬
3月23日に中国中央指導メンバーのヨエンコウ氏が会見を開き「中国医療(漢方薬)を使用したところ、感染者の90%以上に有効だった」と述べました。
コロナウイルスの震源地ともいえる武漢市(ぶかんし)のある湖北省で、感染者614449人に対して使用したところ、上述のように90%以上という驚異的な数値が得られたのです。
こういった数値は被験者数がそれほど多くない場合は眉唾ものですが、今回の処方は61449人に対して行われたという信用に値するビッグデータです。
西洋薬と漢方のハイブリッドが効果的
中国・湖北省の「中西居医結医院」が、新型コロナウイルスで入院した後に無事退院した52例からデータ取りを行ったところ、
・西洋薬のみを処方した18例
・西洋薬と漢方を併用した34例
とでは、後者の方が症状の沈静化が顕著で、退院までの時間も早かったとのことです。
中国全土に漢方薬「清肺拝毒湯」の使用を通達
中国の専門家チームが漢方薬「清肺拝毒湯(せいはいはいどくとう)」を98名に投与したところ、
・投与の3日後に咳の症状がおさまった割合が3割
・同じく投与の3日後に発熱がおさまった割合が8割
・投与の6日後には79人に症状の緩和・改善が確認
という、レポートがありました。
そしてその専門家により、2020年2月6日付けで中国全土に清肺拝毒湯の使用を通達しています。
その通達の12日後の2月18日付で、中国国家衛星健康委員会が清肺拝毒湯の使用を推奨するガイドラインを策定しました。
この中国国家衛星健康委員会は日本の厚生労働省にあたる機関で、まさに中国国家レベルでのお墨付きが得られたわけです。
東洋と西洋の良いところ取りを
中国4000年の歴史に裏打ちされた漢方薬というのは、西洋医学では治せない難病を治す神秘的な幻想が昔からあったと思います。
しかし漢方に限らず、そういった神秘的なベールというのは情報化社会により幻想が打ち砕かれたケースは多々あります。
医療においては西洋医学が重視され、日本政府のガイドラインも西洋医学に基づいたものばかりだと思われますし、実際急病のケースで効果的なのは西洋薬でしょう。
中国では西洋の薬よりも漢方薬の処方が優先されます。
さすがに急病の場合は西洋薬が投与されますが、コロナウイルスの場合はそこまで急病というわけではなく、ある程度中期的な闘病となるはずですので漢方薬が大活躍する機会となったのでしょう。
前述した、日本の厚生労働省にあたる中国国家衛星健康委員会は、今回の改善報告を日本の厚生労働省及び国立感染症研究所にも報告済みで、十分な精査の後に日本でも推奨される可能性があります。
新型コロナウイルスはまだまだ未知数なものですので、多角的な視野で総力戦で戦うしかない現状ですが、漢方薬の効果という一筋の光明が見えたかもしれません。
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