新型コロナウイルスの発生地である中国・武漢市(ぶかんし)の研究にて、新型コロナウイルスに対して免疫力が高い血液型があるという、非公式ながら興味深い論文が発表され、その内容が3月26日(木)発売の「女性セブン2020年4月9日号」にて掲載されました。
同記事では、血液型別に免疫力を高めたり逆にダウンしたりする食べ物も掲載されましたので、紹介したいと思います。
A型の感染率、致死率が一番高い
中国の8つの医療機関の研究者が作成したこのレポートでは、武漢市と深セン市の新型コロナウイルス感染者、合計2173人の血液型の比率がまとめられていました。
これによると「武漢市在住の健康な市民」「新型コロナウイルスに感染した市民」「死亡に至った市民」の割合は次の表のようになります。
A型[%] | B型[%] | AB型[%] | O型[%] | |
---|---|---|---|---|
健康市民割合 | 32.16 | 24.90 | 9.10 | 33.84 |
感染者割合 | 37.75 | 26.42 | 10.03 | 25.80 |
死亡者割合 | 41.26 | 24.27 | 9.22 | 25.24 |
B型とAB型は、3つの項目のパーセンテージがほぼ同じで推移していますが、
・A型は感染者及び死亡割合が上昇
・O型は感染者及び死亡割合が減少
というデータとなっております。
上記データを分かりやすく
・健康市民数合計を100万人
・感染者数合計を10万人
・死亡者合計を1万人
とデータ改変すると次のようになり、A型の感染率の高さとO型の免疫力の高さが浮き彫りとなります。
A型[%] | B型[%] | AB型[%] | O型[%] | |
---|---|---|---|---|
健康市民数 (計100万人) |
321600 | 249000 | 91000 | 338400 |
感染者数 (計10万人) |
37750 | 26420 | 10030 | 25800 |
死亡者数 (計1万人) |
4126 | 2427 | 922 | 2524 |
血液型A型に感染者が多かった理由
米ハーバード大学卒の医学博士、左門氏によると
- 人間の肺にある「ACE2」というたんぱく質でできた受容体がウイルスを取り込んでしまい感染
- ACE2にウイルスが付着するのに抵抗する「抗A型抗体」という物質が存在する
- が、A型の人はこの「抗A型抗体」を持っていない
このような理由でウイルス感染を発症しやすいとのことで、実際2003年のSARS騒動でもA型の人に感染者が多かったというデータがあったそうです。
血液型O型の免疫力が高い理由
「病気の9割は免疫力で防げる」の監修者の藤田紘一郎氏によれば、血液の液体部、血漿(けっしょう)の中には次のように抗体が含まれています。
血液型 | 抗体名 |
---|---|
A型 | 抗B抗体 |
B型 | 抗A抗体 |
AB型 | - |
O型 | 抗B抗体 及び 抗A抗体 |
両方の抗体を持っているO型が一番免疫力が強く、両方持っていないAB型が一番弱いということになり、強い順番で言うとO→B→A→ABということになります。
この根拠からいうとAB型の感染、死亡者が一番多いはずですが、AB型のサンプル数が十分な数でなかったため、正確なデータが取れなかったのかもしれないと藤田氏は推察されます。
血液型別免疫力を高める食べ物
遺伝的に不利かもしれない血液型の場合でも、摂取する食べ物によって免疫力を上げることにより、感染を防ぐ効果が期待できます。
藤田氏への取材をもとに、血液型別の免疫力アップ効果orダウンの食べ物をまとめると、次のようになります。
血液型 | 上げる食べ物 | 下げる食べ物 |
---|---|---|
A型 | 豚肉、なまず、うなぎ | 羊肉、くじら肉、はまぐり |
B型 | 羊肉、くじら肉、はまぐり | 豚肉、なまず、うなぎ |
AB型 | 牛肉、馬肉、昆布、そば、ぶどう | 特に無し |
O型 | 貝類全般、ごぼう、キャベツ、かぶ、りんご、里いも、しいたけ | 牛肉、馬肉 |
詳しい理論は割愛しますので、女性セブンバックナンバーか藤田氏の著書を購入されることをおすすめします。
取捨選択して正しい情報を
血液型による感染率や免疫力の上下は、一見何の根拠もないように見えて実はしっかりとしたエビデンスに裏打ちされていたようです。
とはいえ新型コロナウイルスはまだまだ未知数なわけでして、今後それらが覆る可能性も無きにしもあらずかもしれません。
慎重に行動しても、し過ぎるという事は決してありませんので、テレビや厚生労働省の情報を常時チェックする必要があります。
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