健康ブームで注目をあびるのが青汁ですが、いくら体によいとはいえ副作用やアレルギーもあるのではと心配になるものです。
しかしご安心ください。
基本的に青汁は副作用はおろか、アレルギーさえ引き起こす心配はありません。
その理由を青汁に含まれる成分をもとに、栄養学的に説明いたします。
青汁の主な栄養素
青汁の主成分・ケールに含まれる栄養素で代表的なものには
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンC
- カロテン(ビタミンA)
といったものがあります。
ビタミンAについては「カロテン」という記述をしているのですが、これについては後で説明いたします。
青汁について心配している人は、青汁の飲み過ぎによる栄養の過剰摂取を気にしていると思うのですが、これらは全て取り過ぎても問題はないのです。
ビタミンB1
倦怠感や疲労を感じる時は、ビタミンB1が不足していることが原因の場合が多く、どうしてもイライラしてしまいます。
また、成長に欠かせないビタミンで、子供がビタミンB1の慢性的不足状態となると、正常な成長が妨げられる可能性があります。
ケールにはビタミンB1が多く含まれているため、青汁の大量摂取によって過剰摂取にならないか心配するかもしれませんが、ビタミンB1を必要量以上に一度に大量に摂取しても体から排出されてしまい、貯めておくことはできません。
ですので青汁によって過剰摂取となる危険性は無いのです。
ビタミンB2
ビタミンB2は、炭水化物やたんぱく質、そして脂質の分解及び吸収のために無くてはならないビタミンです。
それゆえ不足するとどうしても体脂肪が増えて肥満体型になりやすいです。
特に体脂肪のうち、皮下脂肪ではなく内臓脂肪が増えやすくなります。
内臓脂肪は動脈硬化や糖尿病、高血圧といった生活習慣病を引き起こす可能性がある、危険な脂肪です。
ビタミンB2は、ほとんど全ての緑黄色野菜に含まれているので取りやすいといえば取りやすいのですが、近年の野菜不足な食生活を見るに、どうしても不足しがちです。
それゆえ青汁の摂取によってビタミンB2不足を解消することは非常によい事です。
ビタミンB2はビタミンB1同様に、体の中に貯めておくことはできす、過剰摂取分は体外に排出されるので心配はありません。
ビタミンC
美容の要ともいうべきビタミンCは水溶性の特性を持っているので、体内に過剰に貯蔵されることはありません。
一度に大量摂取しても、ある一定の必要量を超えた分は尿として排出されます。
また、経験上風邪の症状が出始めたころにミカンといったビタミンCを多く含むものを大量摂取すると、大事に至らずに治る事が多いです。
カロテン(ビタミンA)
油に溶ける「脂溶性」という性質を持つビタミンAは、水溶性のビタミンCとは違い、摂取後もしばらくの間体内にて貯蔵されます。
それゆえに過剰摂取の危険性が伴います。
ただし、ケールをはじめとする多くの緑黄色野菜にはビタミンAとしてではなく、βカロテン(ベータカロテン)として含まれています。
このβカロテンは体内に入った後、ビタミンAに変性します。
βカロテンは大量に体内に入ったとしても、体が必要とする以上のビタミンAには変性しないので安心です。
そしてビタミンAに変化しない分のベータカロテンは、ガンや心臓病のリスクに対して効果を発揮します。
レバーやウナギといった動物性食品にはビタミンAそのものとして存在しているので、過剰摂取の危険性があるのですが、青汁なら飲み過ぎても問題ありません。
副作用の可能性があるケース
このように天然由来ゆえに安全・安心な青汁ですが、何らかの副作用を引き起こす可能性がある特異なケースもあります。
ワーファリン(抗凝固薬)を服用している場合
ワーファリン(ワルファリン)といった血液に関係する薬を服用している場合は、注意が必要です。
というのも野菜に含まれるビタミンKが、それらの薬の効果を弱める可能性があると言われています。
腎臓病をわずらっている場合
腎臓(じんぞう)病をはじめとする腎臓の機能に異常がある場合、特に重度の方はカリウムの体外への排出がうまく機能しない事があります。
そのような状態の時にカリウムを大量に取り入れると、まれにカリウム中毒を引き起こす可能性も無きにしもあらすです。
そして青汁の原料にはカリウムが多く含まれているものがたくさんあるので、腎臓に問題がある方は注意が必要です。
ただし、重度の腎臓疾患者に対しては一概にカリウムが悪いというわけではありません。
軽い腎臓疾患程度なら、むしろナトリウムを排出させる機能を持つカリウムは役に立つものとなります。
カリウムの排泄機能に異常がなければ、腎臓の症状改善のために青汁を積極的に摂取したほうが望ましいでしょう。
いずれにせよ、担当の医師と相談して決める事が重要となります。
青汁アレルギーについて
アレルゲンとなる物質と触れ合う事により数々のアレルギー症状を引き起こす体質の方は、青汁を飲むことによってアレルギーが出るか心配するかもしれません。
しかし厚生労働省によるアレルギー物質の表示項目には、青菜は一切存在いたしません。
つまり世間一般的には青汁の原材料でアレルギーを発症する人は皆無という事なのでしょう。
逆に青汁効果で、アトピーや花粉症といったアレルギーの症状が軽くなる事は研究でも知られています。
なのでアレルギーの抑制のために、積極的な摂取が望ましいのです。
このように栄養学的見地や医学的見地から見て、青汁は何の問題もありません。
強力な抗酸化作用を持つ大地の恵み・青汁をとることにより、美容も健康も手にしましょう。
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