青汁は英語で「Green Juice」と言われるように、緑色の葉っぱを持つ緑黄色野菜の絞り汁の総称です。
その中でも代表的な原材料は、やはりケール(Kale)でしょう。
普段八百屋さんやスーパーで見る事が無いケールゆえにほとんど正体を知られていないのですが、実は非常に栄養価が高く、野菜の王様といっても過言ではないかもしれません。
青汁が健康に対して非常に効果的な理由は、ケールの栄養価の高さがあってのことです。
ケールの大きさは1m近い
キャベツやブロッコリーの原種であるケールは南ヨーロッパが原産で、アブラナ科に属する野菜です。
まずはケールの画像がこちらになります。
この画像だけですと大きさは伝わりませんが、成熟したケールの大きさは高さ約1m、直径は約80cmにもなります。
ケールの事を何となくキャベツの親戚と思っている人は、このサイズを聞いただけで驚くことでしょう。
キャベツは葉が巻いているので丸いですが、ケールは葉が巻かない事もあって、このように巨大になります。
1枚の葉の重さは200~250gにもなり、小さいレタス1個とほぼ同じ重量です。
このようなサイズゆえに、家庭で調理するにはいささか大きすぎるのでスーパー等では出回っておらず、主に青汁として世間に出回っています。
こんなに高いケールの栄養価
デカイ図体を持つケールは、栄養価もデカイのです。
100g中に含まれる各栄養素の数値は以下のようになり、他の代表的な野菜や果物を圧倒する高い栄養価を持っています。
ベータカロテン
ピーマンやトマトといった、βカロテンを多く含む野菜の代表を大きく上回っています。
ビタミンC
レタスサラダを食べるとビタミンCを摂った気分になりますが、ケールから比べると微々たるものです。
そしてビタミンCといえばミカン、と誰もが想像するくらい豊富に含まれているみかんよりも約2.5倍の数値です。
カルシウム
「カルシウムといえば牛乳」というくらいの認知度の高さがありますが、その2倍含まれています。
加えて青汁という液体に加工する事により、吸収率も上がります。
食物繊維
お通じをよくするためには食物繊維を多くとり、大腸内の便の進行を早くする事が非常に大事です。
また、1日当たりの大便の量が多いほど健康的といえます。
1970年代のアフリカ農民はイモ類や穀物類を中心とした食事ゆえに、1日に約70gもの食物繊維をとっていて、結果、毎日470gの大便を排泄していました。
大便の量が多いと健康になりますので、当時のアフリカ農民はガンを発症する事がほとんどなかったのです。
現代日本人も1日に25g程度は食物繊維をとり、200~250g(バナナ2本分くらい)の大便を排泄するように心がけたいものです。
ケールをそのまま食べるより青汁にした方が良い理由
こんなに栄養価が高くて健康にも効果的なケールなら、青汁として購入するよりもそのままの形で入手したいと考えることでしょう。
前述したように巨大なケールゆえに丸ごと1個購入するのは現実的ではありませんが、通販だと「葉」として分割したものが売っています。
しかし巨大な体を持つケールゆえに葉も分厚く、調理には不向きです。
また、苦味があるので好き嫌いが分かれるところでしょう。
さきほどケールはキャベツやブロッコリーの原種と述べましたが、ケールのこのような特性ゆえに品種改良が重ねられて、キャベツやブロッコリーが誕生したのです。
また、青野菜を生食した場合はどうしても咀嚼(そしゃく)が不十分になり、せっかくの栄養価が小腸で吸収され切れずに排泄してしまう事が多いのです。
しかしジュース状になっている青汁なら、その心配はありません。
さらに野菜を調理するとどうしても成分が損失が発生してしまいがちです。
例としてビタミンCは熱に弱いしので加熱によって大部分が壊れます。
こららをトータルで考えると、青汁のようにエキスとして抽出したもののほうが良いということになります。
ケールの伝播に感謝
日本国内におけるケールの本格的な栽培がされ始めたのは、戦後間もない昭和20年代の頃です。
当時青汁の普及に尽力していた遠藤仁郎博士が、青汁に最適な野菜を求めてたどりついたのがケールでした。
ビタミン、ミネラル、食物繊維といった食生活で不足しがちな栄養価がバランスよく含まれ、さらに前述したようにその含有量も他の野菜を圧倒するものがあり、栄養的には文句の付けようがありません。
そして年間を通して栽培できるという特性を持ち、これ以上無いくらい都合の良い便利な野菜、それがケールです。
ケールを日本に広めてくださった故遠藤博士に感謝しつつ、この素晴らしい効果を持つ野菜から作られた青汁で健康な人生を送りたいものです。
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